youtubeである芸人さんのラジオ動画を聞いていて、さすがだな…と思った。そして、それは「相談する相手は数よりも質だな」ということを再認識させてくれたし、質のいい仲間を少数精鋭で持つことができれば人生の質も絶対に上がるよな…なんてことを思った。
上質な回答は刺さる
回答がとても秀逸なある芸人さんの相談コーナー
某芸人さんのラジオってのは、メッセンジャーというお笑いコンビのあいはらさんの個人チャンネル。そこでラジオ動画を流しておられるのですが、その中でリスナーさんからの相談があって、それにお答えをされていました。
https://www.youtube.com/watch?v=HlQ85XOkjjk
その回答がとっても秀逸で、感心させられました。
同時に、そのラジオで聞き役でもある放送作家の方も回答されていたので、余計に回答が秀逸なのか際立ちました。
とある離婚が確定している夫婦の奥さんからの相談
その質問内容をかいつまんで書くとこんな感じです。
離婚が決まっており、離婚に向けて着々と進行している旦那と食事をしている時の会話。そこで、「あんなに美味しいと感じていたご飯も、離婚が決まるとそう感じにくくなるね」と奥さんが言ったところ、旦那が「お前のごはんはずーっと不味いよ」と言った。
それで離婚を選んでよかったとは思うけど、こんな事をこの時にも言ってくる男性の心理がわかりません。
みたいな内容です。
放送作家さんは、「もう愛が冷めてるから、傷つけてやろうという悪意がありますね~」みたいな反応をしていたのですが、あいはらさんはこう答えておらて感心しました。
「多分、その旦那はまだ離婚を迷っている。お前がやり直したいと言えば俺はいつでも折れるつもりがある。なのに、離婚にむけてサバサバと着々と進めている嫁さんの姿を見て、悔しかった。でも、悔しいとか悲しいとか言えないから、皮肉半分で憎まれ口を言ってしまったんじゃないかな?」
というもの。
それが正解かどうかは旦那さんにしかわからないところだけど、この男性心理の奥底を読み取る感じは、本当にすごいな…と。というのも、自分にもそういう心理状態になることがあるので、その旦那の気持ちがわからないでもないのです。
素直に本音を言えずに強がってしまうし、皮肉を言ってしまう。そういう気持ちが分かる人には分かるけど、多分わからない人にはわからないと思う。
ただ、それを相談文面を見ただけで、言い当てる感じはすごいな…と。
同質が集まっても上の質には行けない
そんなあいはらさんのような高い回答能力を持つ方が身近に居れば、困った時には頼れるだろうな…なんて思うんです。
そして、それは相談できる相手が多いほうがいいのか、それとも少数でも質が高い回答ができる人が居るほうが良いのか?という視点で考えた時に、相談相手は質が高い少数が居れば十分ということになるよな…なんて思うんです。
例えば、先ほどの質問の例で言えば、放送作家さんの言っていることもわかるし、多分模範的な回答だと思います。多くの人がその回答をすると思いますし、もし多数決で決めるなら、それが正解ってことになるのかもしれません。多分僕も放送作家さんと同じ回答をしています。
ただ、その回答が芯を食ってないならどれだけの数が集まってもそれほど価値はないよな…と思うわけです。少なくても芯を食ってる意見が集まるほうがはるかに価値があると思うんです。
なぜなら数が集まったところで、芯をついた回答には到達しませんしね。
小数派の自分になることの大切さ
多数派は1人居ればいい
仲間、友達や知り合いなどは数が多ければ良いってものでもないよな…という考えを改めて後押ししてくれているようにも感じるんです。
芯をついた的確な意見をつむげるような人が小数居ればそれで充分だし、強いよな…って思わけです。
わかってます。それだと意見が偏ってしまって良くないんじゃないか?みたいな考えがあることもわかるんですが、それでも、100人が居たら99人が答えそうなことを答える人は極論を言えば1人で良いんです。残る98人はそれほど重要ではないのです。
だから98人のつながりが不要だ!ってことではありません。
僕はこの100人の中で1人の価値を持てるように自分を高めたいなって思うわけです。周りが言っている、こういう意見が多数だよ。そんなことに流されたくないって感覚です。
逆張りのマトリクス
書きながら思い出したことの1つに逆張りマトリクスというものがあります。
間違っている | 正解 | |
コンセンサス | リターンなし | 通常のリターン |
逆張り | リターンなし | 特大のリターン |
こういうマトリクスです。
逆張りと書くと、どこかギャンブルめいたことに聞こえるかもしれませんし、実際に逆張りを理解するにはギャンブルや投資を土台にしたほうが良いと思います。
要するに多数派じゃなくて少数派に行くというものです。
この少数派が正解という状況の時にその位置に自分を置くことができればリターンが大きい、多数が正解だと言っていることを選んだ場合、それが正解でも利益を分配するのでリターンは少なくなるという考え方です。
(正解を模倣をするとリターンは平均に回帰するという考え方でもあります)
自分の意見を持つ、それが少数派でもそれが正しいと思うならそれを貫く。それはそれが正しい時に得られる果実は大きいよ、頭1つ抜けた信頼を得られるよってもの。
よくある「辛い時に応援してくれた人の事は忘れない」は、見方によっては逆張りなわけです。そのスタンスが功を奏した時には、とびっきりの感謝と恩返しが待っています。
逆張りを狙ってそうするというのはやらしい気もしますが、要するに、周りがどうであろうが、自分がその人を応援したい!と思えば応援する、そういうスタンスって大切だよな…なんて思ったりもします。
つまり…
質が高い何かを生み出せる人は価値が高い。そういう価値が高い人と集団をつくることができれば、当然集団そのものは強いものになる。
その強い集団を作っているのは、多数派ではなくて小数派であることが多いと思うんです。少数精鋭で、その人の独自の質の何かが発揮されるから、だから、多種多様かつ上質な集団になり、強くなるのだと。
だから、まずは少数派に自分で居ること、そういう選択を恐れないことが大切なのかな…と思ったりしたわけです。
実際、あいはらさんは毎週のラジオでも相談に対して的確かつ独自の見方で素晴らしい回答を毎度毎度されています。お坊さんのようです。だからこそ相談が絶えないのだと思います。そういう価値を提供できる人になると自然と人が集まる=人気になるということなんだと思う。
見習いたいな…と思った出来事でした。