当たり前すぎることなんだけど、人気がない会社は株価が低く、人気がある会社は株価が高い。
株価は正直にそれを表しているなって思うんです。
でも、そこには人間ならではの思い込みや錯覚も混ざっているので、安い株の中にお宝が隠れているものだという話もあるし、僕もそれを期待していたけど、それは結構大きな間違いというか、そう甘くはないということを最近実感している。
一言でまとめると、貧乏人が株で一発逆転は難しいし、金持ちが簡単に資産を増やせるのは当然だとも言えるな…と。一発逆転なんて、そう簡単に起きない。
株価はとても正直
株価は価値を表している
株価はその会社の価値を表しているとする考え方が、頭ではわかっているけど、感覚としてイマイチ理解していない部分があった。だから、割安の株が眠っているはずだ!と安易に思い込めていたんだとも思う。
実際に割安の株があるにはあるらしいので可能性だけの話なら確かに割安の株は眠っているはずなんだけど、現実として、それを見つけるのは厳しいように思う。
それを実感したのが日経平均株価に連動するETFの存在。
仕組み云々の細かい部分は専門的な記事にお任せするとして、日経平均株価に連動して上下動する銘柄=ETFというものがある。ETFの銘柄も細分化されているのでいろいろな種類があるのでやはり細かい説明は専門記事にお任せしつつ、僕は日経平均株価に連動するETFを保有することが多い。
その日経平均株価に連動するETFには次の2種類がある。
- レバレッジ … 日経平均株価が上がった時に上がるETF
- インバース … 日経平均株価が下がった時に上がるETF
正反対の動きをする2種類があるんです。
上手に組み合わせれば日経平均が上がったときでも下がったときでも稼ぐことができるというものです。
正反対の動きだけど株価差は40倍
その正反対の動きをする2種類のETFを知ったとき、同じぐらいの株価なんだろうな・・・ぐらいにしか思ってなかったのですが、株価を見てびっくり!約40倍ぐらいの差があるのです。
その時々によって株価は変わることを前提に、あくまで参考として数値を出すとこんな感じです。
株価 | |
某日経レバレッジETF | 24,000 |
某日経インバースETF | 600 |
40倍です。
240,000円を投資予算にしているなら、レバレッジを買う時には10株買う、インバースを買う時には400株買うとすれば良いだけといえばその通りです。
が、そう単純でもないな…と思うわけです。
なぜそんなに株価に差がつくのか
そもそもとして、正反対の動きをする2つのETFでなぜこれだけの株価の差があるのかということです。
なぜ40倍の差があるのか。これは、”株価がこれからも上がりそうだという期待の違い”です。
レバレッジは日経平均株価が上がれば価格が上がる銘柄です。インバースはその正反対です。そこで40倍の差があるというのは、これから日経平均株価が長期的に伸びていくであろうからこそレバレッジのほうが期待度が高いということがそこから読み取れます。
経済は長期的に見れば緩やかでも確実に成長していますから、当然ながら株価も長期で見れば伸びるし、株価が伸びることが確定しているのだから、レバレッジを今買って保有していれば利益がでるという期待があるわけです。
インバースは正反対で、経済は成長し、株価も伸びるものだから、長期保有すればするほど損する可能性が高まります。それでも中短期で見れば日経平均が下がる雰囲気があるのでインバースを買うという人が買っているということが想像できます。
ただ、長期で見れば株価は伸びていくものなのですから早々に売り払わなければ損をしてしまいます。早めに売るという選択がベストな選択になりやすいからこそ株価が伸びない理由となってきます。
株価は将来性が反映されている
株価というものが今後どの程度伸びるのかを考えて買うものだとするなら、伸びる可能性が高い会社ほど株価が高くなるし、あまり成長が見込めないと感じる人が多いほど株価が伸びない。
それを2つのETFの値動きが証明してくれています。
長期で見れば伸びる可能性が高い銘柄は売らずに持っておこうとする判断をする人が多いので、必然的に株価が伸びていきます。
日経平均と企業単位の個別株での性質の違いは若干ながらありますが、長期的に見て伸びそうな会社ほど株価が高くなっているし、その逆も言えるかもしれないということです。
つまり安い株は安いなりの理由があり、その理由の中には将来的に今以上伸びる可能性が低いと思われているという、将来への期待の低さが数値として現れていると思われます。
だから、お金がないから小型株を買おう!という判断はあまり賢明な投資とは言えない可能性が高いな…と感じるわけです。
つまり…
投資という世界でお金持ちほどお金が増えるのは、銘柄の価格が決定づけられている理由からしても、お金が増えやすいメカニズムがそこに働いているためだとも言えるんじゃないかな?と思っています。
- お金があるから株価の高い銘柄が買える。
- 株価の高い銘柄は、その銘柄を売らない人が多いから高くなっている
- 売らない理由には将来的にもまだまだ伸びる期待があるからという事が考えられる
- 高額な銘柄を買うことは将来さらに高くなる期待を手に入れることになる
- それは安い銘柄を避けることで、これ以上伸びなかったり安くなるリスクを避けることにもなる
- 結果的に資産が増えやすい状況を作り出せる
こういう事が言えるんじゃないかな?と思っています。
貧乏人が一発逆転を目指しても、貧乏人が手にできる銘柄は一発逆転どころかそこからさらに落ちる可能性が高い銘柄であることが多いのが現実です。だから貧乏人が株投資、特に小型株投資で一発逆転を目指すことは難しいよね…なんて思うわけです。
インデックスファンドを買うほうが賢明だとする意見もそこに繋がってくると思います。
インデックスファンドは優良大型株が複数含まれているし、その銘柄選定はプロのトレーダーなどが携わっているわけですから、貧乏人が買う小型株よりもはるかに優秀なトレード成績を出せるのも必然だったりします。
そんなことを損をしながら最近になってようやく理解できた気がするし、同じような状況で損をしていると感じているのなら小型株に手を出すリスクをもっと高めに設定するほうが良いんじゃないかな?なんて思ったりします。