変化を拒む人と変化に柔軟な人の違い

自己啓発

変わることが大切だと頭で分かっている。でも、変化ができる人と変化ができない人がいる。

その違いはどこにあるのか?を調べてまとめたものです。

なぜ変化を拒む人と変化に柔軟な人の違いを知りたいのか

変化をしたいし、しなくちゃとは思うけど、それでも自分自身は変われなかったな…と感じることが多い。

人生をよくしたいと思っているけど、それほど良くなっても居ない。そこで思うのは次の二つの事。

  • 行動力が足りない
  • やるべきことをやってない

どちらかか、どちらもか。いずれにしても、深層心理では変化を拒んでいるのではないか?と思うので、自分を知るためにその辺りのことを調べてみることにした。

変化を拒む人と変化に柔軟な人の違い

変化を拒む人と変化に柔軟な人の違いについて書かれている論文や著名な記事などに書かれている内容から、変化を拒む人と変化に柔軟な人の違いについてまとめると次のような違いがあるようです。

項目 変化を拒む人 変化に柔軟な人
心の柔軟性 現状維持を好み、新しい状況や環境に対する適応力が低い。既存のルーティンや習慣に固執し、変化に対して不安や恐怖を感じやすい。 新しい状況に対してオープンで、積極的に適応しようとする。変化を成長や学びの機会と捉え、ポジティブな姿勢で受け入れる。
リスク対応能力 リスクを避ける傾向が強く、不確実性を嫌う。新しい挑戦に対して慎重すぎて、結果的にチャンスを逃すことがある。 リスクを受け入れ、計画的に対応する。不確実性の中でも冷静に対処し、リスクを管理しながら前進する。
学習意欲と自己成長 新しい知識やスキルの習得に対して消極的で、現状に満足しがち。自己成長の機会を逃しやすい。 継続的な学習を重視し、新しいスキルや知識を積極的に習得する。自己成長に対する意欲が高く、常に自己改善を目指す。
ストレス管理 変化に伴うストレスやプレッシャーに対して脆弱で、ストレスを感じるとパフォーマンスが低下しやすい。 ストレスを効果的に管理し、プレッシャー下でも冷静に対処する。ストレスを成長の原動力と捉えることができる。
コミュニケーションと協力 新しい状況に対して消極的な姿勢を示し、他者との協力が難しくなることがある。 オープンなコミュニケーションを心がけ、チームや周囲と協力して変化に対応する。共感力が高く、他者の意見を尊重する。
目標設定とビジョン 明確な目標やビジョンが不足していることが多く、方向性を見失いやすい。 明確な目標やビジョンを持ち、それに向かって柔軟に戦略を調整する。長期的な視野を持ち、変化を戦略的に捉える。

変化を拒む人と柔軟な人は、心の持ち方や行動パターン、対応能力において大きな違いがあるようです。

参考にした論文や記事まとめ

論文

論文タイトル 著者 出版年 ジャーナル/出版物 概要 アクセスリンク
Relationship of Core Self-Evaluations Traits with Job Satisfaction and Job Performance: A Meta-Analysis Timothy A. Judge & Joyce E. Bono 2001 Journal of Applied Psychology 自己評価に関連する性格特性(自己肯定感、自己効力感、内外コントロールの位置づけ、感情的安定性)が職務満足度や職務遂行能力に与える影響を調査。これらの特性は、変化に対する柔軟性とも関連しています。 APA PsycNet
Organizational Resilience: Towards a Theory and Research Agenda Todd J. Vogus & Kathleen M. Sutcliffe 2007 2007 IEEE International Conference on Systems, Man and Cybernetics 組織のレジリエンス(回復力)に焦点を当てた研究で、組織および個人が変化や逆境にどのように対応するかについて理論的枠組みを提供しています。変化に対する柔軟性の重要性が強調されています。 IEEE Xplore

各論文の概要

Relationship of Core Self-Evaluations Traits with Job Satisfaction and Job Performance: A Meta-Analysis(Timothy A. Judge & Joyce E. Bono, 2001)
変化を拒む人の特徴
  1. 低い自己効力感: 自分が目標を達成できるという自信が不足している。
  2. ネガティブな感情傾向: 感情的に不安定で、変化に対してストレスや不安を感じやすい。
  3. 外部コントロール志向: 成果や状況が外部の要因によるものだと考え、自己の影響力を認識しにくい。
変化に柔軟な人の特徴
  1. 高い自己効力感: 困難に直面しても挑戦し、解決できるという自信がある。
  2. 感情の安定性: ストレスや変化に直面しても冷静に対応し、ポジティブに状況を捉えられる。
  3. 内部コントロール志向: 自らの行動が結果に直接影響を与えると信じ、積極的に変化に関わる。
Organizational Resilience: Towards a Theory and Research Agenda(Todd J. Vogus & Kathleen M. Sutcliffe, 2007)
変化を拒む人の特徴
  1. 脅威硬直性(Threat Rigidity): 変化を脅威と捉え、新しい環境や条件に適応する代わりに既存の戦略や行動に固執する傾向があります。
  2. リソースの制約的利用: 資源(財務的・人的・認知的)を保守的に運用し、不確実性が明らかになるまで行動を控える傾向があります。
  3. 失敗回避志向: 失敗を避けるためにリスクを取らず、安全な選択を好む傾向が見られます​。
変化に柔軟な人の特徴
  1. 学習志向: 失敗や成功から学び、経験を積極的に活用して適応能力を高める。
  2. リソースの柔軟な活用: 利用可能な資源を効果的に再配分し、新しい状況に対応する能力がある​。
  3. 適応的視点: 状況をポジティブに捉え、変化を機会として認識する傾向が強い​。
  4. 前向きな感情の利用: 希望や楽観性を持ちつつ、現実的な課題への対応を重視する。

Vogus, Todd J., and Kathleen M. Sutcliffe. “Organizational Resilience: Towards a Theory and Research Agenda.” In 2007 IEEE International Conference on Systems, Man and Cybernetics, 2007: 3418-3422.

記事

記事タイトル 著者 出版媒体 概要
Leading Change: Why Transformation Efforts Fail John P. Kotter Harvard Business Review 組織変革が失敗する主な理由と、成功するための8つのステップを詳細に解説。変化に対する抵抗を乗り越え、柔軟に対応するための具体的な戦略が示されています。
What Makes a Leader? Daniel Goleman Harvard Business Review 感情知能(EQ)がリーダーシップにおいていかに重要かを論じています。柔軟性や適応力を持つリーダーの特性について具体的な事例を交えて解説しています。
The Power of Resilience Robert Brooks & Sam Goldstein Harvard Business Review 個人および組織のレジリエンス(回復力)の重要性と、それを高めるための方法を紹介。変化に対する柔軟な対応力を育むための具体的な戦略が述べられています。

各記事の概要

Leading Change: Why Transformation Efforts Fail
変化を拒む人の特徴
  1. 現状維持志向: 既存の習慣やプロセスに固執し、変化を避けようとする傾向があります。
  2. 短期的視点: 長期的な利益よりも、目先の安定や安心を優先します。
  3. リスク回避: 新しい取り組みに伴う不確実性やリスクを避け、挑戦を躊躇します。
変化に柔軟な人の特徴
  1. ビジョンの共有: 組織の変革ビジョンを理解し、自らの役割を積極的に果たそうとします。
  2. 学習志向: 新しいスキルや知識の習得に前向きで、変化を成長の機会と捉えます。
  3. 協力的態度: チームや組織全体の成功のために協力し、変革プロセスに積極的に参加します。
What Makes a Leader?
変化を拒む人の特徴
  1. 自己認識の欠如: 自身の感情や限界を正確に理解していないため、変化に対する不安や抵抗感を適切に認識できません。
  2. 自己管理の不足: 感情を効果的にコントロールできず、ストレスや不確実性に直面すると過剰に反応し、変化を避ける傾向があります。
  3. 共感力の低さ: 他者の感情や視点を理解する能力が低く、変化の必要性や影響を他者の立場から考えることが難しいです。
変化に柔軟な人の特徴
  1. 高い自己認識: 自身の感情、強み、弱みを深く理解し、変化に対する自分の反応を客観的に捉えることができます。
  2. 優れた自己管理: 感情を適切に制御し、ストレスや不確実性の中でも冷静さを保ち、柔軟に対応できます。
  3. 高い共感力: 他者の感情やニーズを敏感に察知し、変化のプロセスで他者をサポートし、協力関係を築くことができます。
The Power of Resilience
変化を拒む人の特徴:
  • 固定的な思考: 既存の方法や慣習に固執し、新しいアイデアや変化を受け入れにくい傾向があります。
  • 回避行動: 不確実性やリスクを避けるため、変化を先延ばしにしたり、抵抗したりします。
  • ストレス増大: 変化に対する抵抗が強いため、ストレスや不安を感じやすくなります。
変化に柔軟な人の特徴:
  • 適応力: 新しい状況や情報に迅速に対応し、柔軟に行動を変えることができます。
  • 学習志向: 変化を成長の機会と捉え、積極的に学び続ける姿勢を持っています。
  • ポジティブなマインドセット: 困難な状況でも前向きに捉え、解決策を見出そうとします。

変化に柔軟な人になるには?

変化を拒む人と変化に柔軟な人の違いに関する論文や記事を通してわかることを自分なりにまとめると次のような点になるのかな?と感じている。

  • 自己効力感
  • メンタルコントロール
  • ビジョン
  • 計画と戦略

この4点。広く言えばメンタルと計画の2点になるのかな?

特に大切なのは自分はできると信じれるのかどうかの部分だと思う。

自分が自分でそう信じれることによって変化をしようと思えるのだし、そう思えない時ほどネガティブにもなる。ただ、やみくもに”できる”と思えているだけではなく、それが計画や戦略という形でロードマップ化されていることによって変化や成長はより進むのではないか?と思う。

 

その上で今の自分に落とし込むなら、次のような事が大切なのかな?と思っている。

”日記”として日々の振り返り、定期的にそれを見直すという習慣を身に着ける。同時に計画や戦略性を持つこと。それが未完成でも不完全でも未熟でも良いので、ひとまずプランを持ち、それを磨き挙げていく。

日記を書く、それを定期的に見直す。そして、定期的に計画と戦略も見直していく。

これを実践していくべき。幸い今の自分は日記に関しては習慣化が出来ているので、そこを調整して自身の成長を促進できるように作り変えていきたいと思う。

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